雑感:
とにかく『かっこいい』作品である。台詞まわしやダークなストーリーの雰囲気その他もろもろ。
とくにストーリーの最後のドン伝返しは圧巻である。実にうまい手法を使っている。
ただし、マルチエンディングストーリーなのだが、あるエンディングではストーリーどころかキャラ設定さえも、事件の真相についても明らかにされない。このゲームを最後までクリアするのには相当な時間を要するだけに、この仕打ちは辛い。分岐が解りづらいのもそれに拍車をかけている。さらに、緻密に書き込まれた背景グラフィックに対して、人物のバストアップ(いわゆる立ちキャラ)が淡白すぎたのも気になった。
また、かっこいいのだが、それを追求するあまり、説明不足になっている部分もある。プレイヤーが理解していないのに、勝手に主人公が理解しているのだ。自分の友人が化け物だったなんて、一体いつ気付いたんだ?まったく。さらに、題材がクトゥルー神話だという話だが、かなり詳しい人でない限り、どこがクトゥルー神話なのか解らないだろう。俺は解らなかった。
そういうわけで、多少の乖離性が否めないが、それでもシミュレーションとして、多くが及第点であるのは確か。
(1/3,1999)
(2/20,2003:第3期パソゲェ批評発足に伴い指数-0.11)
(12/12,2003:第4期パソゲェ批評発足に伴い指数-0.06)
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