続・凌辱荘

色の凡例:
9億5千万以上・『神』  
9億以上・殿堂入り
8億以上・2.30以上
6億以上
6億未満・1.79以下

タイトル続・凌辱荘
メーカーインターハート
レヴュワー編集部・中群
基本6項目
 キャラクター7億
 グラフィック7億5千万
 操作性7億5千万
 音楽・音声7億5千万
 ゲーム性6億
 ストーリー性6億5千万
主観データ
 お気に入りポイント6億
マスクデータ
 綜合評価6億7千2百万
 重率総和246億
達成率90%
パソゲェ指数1.97

雑感:
(プレイ時間:約16時間30分)
 本作はアパートの管理人となり、傾きそうなアパートの経営をやりくりしつつ、しかもお得意の盗撮で住人の弱みを握ってはエロいことをする的な、非常にどこかで聞いたような要素のオンパレードとなっている。いや、今はそれは問うまい。それが面白いと感じて、本作を手に取ったのだから。
 この作品のメインとなる部分はやはり、金をちまちまと稼ぎ、盗撮をして住人の生活を覗き見たりするところであろう。しかし、住人の全てを攻略するには時間が足りないし、なによりお金も全く足りない。そういう意味では、明らかに繰り返しプレイが前提となる。繰り返すたびに所持金がどんどん増えていく、というシステムはなかなか良いバランスを突いている。

 とはいえ、当初心の中で予定していた面白さは感じられなかった。その理由はなんだろう。

 この作品では、2つの楽しみがあると思われる。アパート経営と、住民の凌辱がその2本柱であろう。
 まずアパート経営に関してだが、住民が満足してくれるように設備を拡充していくのがメインとなる。この設備の拡充に大きな資金的余力を奪われてしまうが、見返りは大きい。そういった意味でも、ちゃんと経営ゲームになっているような気はする。しかし、住民は仮に不満であったとしてもちゃんとその場所に住み続け、決められた家賃を払ってくれる。「エアコン付けてくれないなら明日出て行く!」とか、「テレビなんか要らないんだからその分のお金は払いませんよ!」とは決して言わないのだ。結果として、金の取れる設備を各部屋に設置しておくだけで金が溜まっていく。このプレイを2〜3回繰り返せば、簡単に金が溜まっていく。またこんなことをしなくても、一度捨てプレイをし、公園でアイテムを拾って売るだけで資金は溜まる。バランス的に、経営ゲームは事実上破綻している。
 では、住民を凌辱するほうはどうか?
 一度住民を追い込んで落とした後は、それなりにプレイにも幅があって面白かったと思う。しかし、それまでが面白くない。なにしろ、追い込むのに必要な盗撮のポイントが、あまりに限られすぎているのだ。トイレ、脱衣所、風呂に本人の部屋。基本この4つだけで、撮れる絵もほぼ固定。しかも、ほとんどは攻略に関係ないため、1度見ればもう盗撮する必要すらなくなってしまうわけだ。その割には、追い込むネタはどうでもいいようなものが多く、見ていて滑稽さすら感じてしまう。下着ドロに遭ったのに警察に通報しないとか、女の子たちの行動も良くわからない。そっちばかりが気になって、どうも話に集中しきれないのだ。

 本作がもっと面白くなるにはどうすべきだっただろうか。経営ゲームとして詰め込んでいくと、私は嫌いではないがエロゲーとして面倒になるだけだ。一方住民の凌辱に関してはこれ以上の充実は難しい。だからこそ、もっと盗撮の意義を大きくして欲しかった。少なくとも1人につき、1箇所で2パターン。場合によっては特定のイベントが出る、同時にゲットできない、などなどレアポケモンを集めるくらいの難度があってこそ、高い盗撮カメラを買おうという気にもなるわけだ。いろんな要素が詰め込まれているのはうれしいが、それぞれが適当になったと言わざるを得ない。主人公も鬼畜なのかいいやつなのかよくわからないので、お隣さんや大家さん(ヒロイン)との純愛もいまひとつピンと来ない……

 続編だからという理由で、惰性が感じられてしまうのが最大の欠点か。これが新作であれば、こうはならなかったのかもしれない。とにもかくにも「コレが売り!」という点がまったく見られないのである。制作者としてはラクができたかもしれないが、そうではなく、やはり何か一つでも見所があるほうが、訴求力もあるし、プレイ後の満足感も違う。そういった作品こそが、今後求められていく作品なのである。インターハートの姿勢は嫌いではないが、適当にいろんな要素を詰め込んだエロゲーが賞賛される時代は終わったのだということなのだろう。
(10/26,2007)

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