雑感:
(プレイ時間:約4時間30分)
今年最後の僕の批評はこの『新体操(仮)』です。古いソフトで大変申し訳ございません。先に言っておきたいのは、点数の割には面白く遊べたゲームだった、ということです。
その理由は、やはりキャラ作りの面白さにあると思います。特に主人公の戸黒肉助。どんな名前だ。とか突っ込みどころはいくらかありますが、この主人公の暴走ぶりが面白く読めます。多少、彼とプレイヤーとの乖離感があるのは否めませんが、このゲームはそういう感情移入の必要なタイプのゲームではなく、むしろ退屈になりがちな学園ものに風を注ぎ込んだという意味で評価されてしかるべきでしょう。お嬢様キャラのトモミと肉助のカラミも見ていて微笑ましいものがあり、全体として飽きが来ませんでした。
ただ、それ以外のキャラは上記のふたりの強烈な個性に埋没してしまっている感があってやや残念でした。
ストーリーの適当っぷりが最高です。いきなり『闇の新体操』なる、いかにもエロゲーみたいなキーワードが出てくる点がなんとも言えず、といったところです。まず最初はレイプから始まるわりには女の子の反応があまり変わらないという点でも、賛否両論あるでしょう。僕は全体の雰囲気から見て、それは嫌いではありませんが、やはりストーリーの点数ということになると、落とさざるを得ません。
あと気になったのは、ストーリーと絵がマッチしていないということです。どちらが悪いというのではありませんが、ただミスマッチだったことは覚えています。もちろんミスマッチの妙というのもありますし、すぐに慣れてしまうためにそれほど問題にはしていませんが、絵はほのぼの系で、話はギャグ(と判断)というギャップに戸惑うかも知れません。
ゲームとしては面白くありませんでした。パラメータがあるのですが、どういう調教でどのパラメータが上昇するかが分かりづらく、またそれを把握している必要は全くありません。適当に調教コマンドを選んでいれば必ず完全制覇できるようになっています。ですのでただの『シチュエーション選択』となっていますね。途中の分岐によって攻略キャラの選定を行っていくわけですが、選択肢が曖昧で、どれを選べば誰に会えるかが分かりづらく、中途半端でした。
ただ、スキップは既読、既読未読のいずれかを選択でき、またかなりの快速のため、ストレスが緩和されるのはおいしいところでしょう。
AVGとしてはそれなりのデキだと思います。ドキドキ感というものはありませんが、レイプ+調教があるにも関わらず妙にほのぼのしていて、どこかまったりする一本です。
(12/18,2002)
(2/20,2003:第3期パソゲェ批評発足、指数に変化なし)
(12/12,2003:第4期パソゲェ批評発足に伴い指数-0.02)
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